日本放射線技術学会雑誌
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Deep learning reconstructionを用いた腹部単純CTにおける放射線被ばく低減の可能性
鬼塚 泰裕 酒井 友貴白坂 崇近藤 雅敏加藤 豊幸
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論文ID: 2023-1289

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抄録

【目的】肝細胞がんを想定したCT画像の低コントラスト検出能を比較し,腹部単純CT撮影の線量低減が可能であるか検討する.【方法】Aquilion ONE/PRISM Edition(キヤノンメディカルシステムズ)を用いて,350, 250, 150, 50 mAでCatphan 600ファントム(Phantom Laboratory)を撮影し,deep learning reconstruction(DLR)とmodel based iterative reconstruction(MBIR)で再構成した.CT値差10 HUの5 mmモジュールにおいてlow contrast object specific CNR(CNRLO)を測定・比較し,視覚評価も行った.また,均一モジュール内のNPSを測定した.【結果】CNRLOは全線量でDLRのほうが高い値を示し,DLRは150 mAで1.12,MBIRは250 mAで1.07であった.視覚評価においてはDLRでは150 mA,MBIRでは250 mAまで検出可能であった.NPSは,150 mAの0.1 cycles/mmではDLRのほうが低い値を示した.【結語】DLRはMBIRより低コントラスト検出能が優れており,線量低減の可能性が示された.

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