日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
G-CSF産生胃癌に対し化学療法を施行し外科的切除を行った1例
高田 英輝佐藤 榮作所 隆昌折原 明松永 研吾
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 68 巻 1 号 p. 86-90

詳細
抄録
症例は60歳, 男性. 食欲不振を主訴に受診. 胃内視鏡検査で胃体上部から前庭部に腫瘍を認め胃癌と診断された. 画像検査では肝転移と膵への直接浸潤を認め根治手術不可能と判断し化学療法を優先した. 採血検査では感染症を合併していなかったが白血球の高値を示したためG-CSF産生腫瘍を疑った. 抗癌剤治療開始後白血球の減少を認めたため, 血清G-CSFを測定したところ87pg/mlと高値を示していた. その後, 化学療法が著効しそれに伴ってG-CSFも低下して行った. 化学療法を2クール行い, 血液検査ではCEAの低下を認め, また画像検査でも腫瘍の縮小を認めPRと判断した. しかし, 3クール目をおこなった時点にて, CEAの上昇を認めたため, 手術を施行した. 切除した胃腫瘍の病理組織学的検査では腫瘍細胞がG-CSF免疫染色にて陽性であることよりG-CSF産生胃癌と診断した.
著者関連情報
© 2007 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top