日本臨床外科学会雑誌
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症例
深部静脈血栓症を合併した潰瘍性大腸炎の2例
島田 能史飯合 恒夫丸山 聡谷 達夫畠山 勝義
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2007 年 68 巻 2 号 p. 379-383

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抄録
潰瘍性大腸炎手術前のCTで発見された深部静脈血栓に対して, 下大静脈フィルターを挿入し周術期管理を行った2例を経験したので報告する. 症例1は33歳, 女性. 29歳時に発症した左側大腸炎型の潰瘍性大腸炎で, 難治性のため手術適応とされた. 術前CTで右内腸骨静脈から右総腸骨静脈の血栓を指摘され, さらに肺血流シンチグラフィーで肺塞栓を認めたため, 下大静脈フィルター挿入後に手術を施行した. 症例2は59歳, 女性. 52歳時に発症した全大腸炎型の潰瘍性大腸炎で, 内科治療を目的に当院へ入院した. 入院後に腹痛の訴えありCTを施行したところ, free airおよび右総腸骨静脈から左腎静脈分岐部より末梢側の下大静脈に血栓を認めた. 緊急手術を行い, 術後に下大静脈フィルター挿入した.
潰瘍性大腸炎の腸管外合併症の一つとして深部静脈血栓症および肺塞栓症を発症することがあり, 周術期には特に注意を要すると考えられた.
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© 2007 日本臨床外科学会
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