日本臨床外科学会雑誌
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症例
十二指腸GISTと鑑別が困難であった膵外発育型膵漿液性嚢胞腺腫の1例
住吉 辰朗大東 誠司嶋田 元柵瀬 信太郎小野寺 久
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2007 年 68 巻 2 号 p. 443-446

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抄録
症例は78歳, 女性. 心窩部不快と悪心を認め他院受診し, 腹部CT検査にて膵頭部腫瘍疑われ当科受診となった. 主訴は心窩部不快と悪心. 身体所見にて臍右側に境界明瞭で可動性良好な腫瘤を触知した. 腹部超音波検査では膵頭部外側に後方エコーの増強を伴う68×43mm大の境界明瞭な充実性腫瘤を認めた. 腹部CT検査では膵頭部外側に辺縁および内部に不均一な造影効果を伴う径6.5cm大の境界明瞭な充実性腫瘤を認め, MRI検査ではT2強調像で不均一な高信号を示す腫瘤を認めた. 以上の所見より膵漿液性嚢胞腺腫, 十二指腸GISTを想定し手術施行した. 術中所見にて膵頭部に6cm大の弾性軟腫瘤を認めたため, 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術施行し, 術後病理組織学的検索で漿液性嚢胞腺腫と診断された. 膵外へ発育し, 可動性のある腫瘤として認められた漿液性嚢胞腺腫は非常に珍しいと考えられたので文献的考察を加えて報告する.
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© 2007 日本臨床外科学会
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