日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
興味ある画像所見を呈した膵漿液性嚢胞腺腫の1例
篠藤 浩一大島 郁也吉村 清司庄古 知久有我 隆光尾崎 正彦
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 68 巻 2 号 p. 437-442

詳細
抄録
膵嚢胞の経過観察中に発見された膵漿液性嚢胞腺腫の1例を経験したので報告する. 症例は70歳の女性で約11年前に膵体部に多房性の嚢胞性病変を指摘され経過観察中であった. 経過観察中に嚢胞径の縮小を認めたが, 再び嚢胞径が増大傾向になってきたために精査加療目的にて入院となった. 腹部造影CT検査で最大径約3.0cmを有する多房性嚢胞と膵体部に濃染される腫瘍性病変部および石灰化を認めた. ERCPでは明らかな主膵管の圧排・狭窄を認めなかったが, 臨床経過を考慮し悪性腫瘍も否定できず膵横断切除術を施行した.
病理組織学的検査所見では嚢胞内面に1層の立方上皮を認めたが, 悪性所見は認めず膵漿液性嚢胞腺腫と診断した. 一般的に, 嚢胞径の大きな膵漿液性嚢胞腺腫は稀であり, 文献的考察を加え報告する.
著者関連情報
© 2007 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top