日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下手術にて診断, 治療した特発性大網捻転症の2例
玉城 研太朗三井 一浩松本 宏今野 文博吉田 龍一並木 健二
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2007 年 68 巻 2 号 p. 477-481

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抄録
今回われわれは特発性大網捻転症の2例を経験したので報告する. 症例1 : 52歳, 男性. 突然の心窩部から右上腹部痛にて受診し, 原因不明の急性腹症にて試験腹腔鏡を施行した. 正中やや右側よりの大網が捻転し, その末梢側が壊死に陥っていた. 特発性大網捻転症の診断にて, 腹腔鏡下に大網部分切除術を施行した. 症例2 : 44歳, 女性. 右上腹部痛を主訴に当科受診. 右上腹部に圧痛を伴う腫瘤を触知した. 腹部CT検査にて, 大網捻転症と診断し, 腹腔鏡下大網部分切除術を施行した.
特発性大網捻転症は比較的稀な疾患であり, 術前診断しえた症例は, 症例2を含め本邦では7例のみであった. また, 腹腔鏡下手術にて治療しえた症例は自験例2例を含め5例のみであった. 術前CTによる画像診断にて術前診断が可能な症例もあり, また, 原因不明の急性腹症に対する腹腔鏡診断並びに治療の有用性が示唆された.
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© 2007 日本臨床外科学会
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