日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
腸間膜根部原発悪性リンパ腫の1例
平下 禎二郎中島 公洋上田 貴威横山 繁生
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 68 巻 2 号 p. 472-476

詳細
抄録
症例は53歳の男性で, 突然の腹痛を主訴に来院した. 臍周囲に強い圧痛を認め, 急性腹症の診断で入院となった. 腹部CTにて腸間膜根部に径8cmの造影効果の乏しい隔壁を伴う腫瘤を認め, その頭側には腫瘤が集族した像を認めた. 病変部に一致した強い症状を呈していたため, 緊急手術を施行した. 上腸間膜動脈根部を中心とした径約10cmの弾性硬の腫瘤と周囲のリンパ節腫大を認め, これに対し腸間膜腫瘍切除, 小腸合併切除術を施行した. 病理組織検査にて腫瘤の大部分は変性, 壊死しており, 大型から中型の異型リンパ球の増殖を認めた. 免疫染色にてLCA, L26, CD10, bcl-2陽性, UCHL-1, CD5陰性であり, diffuse mixed B-cell lymphomaと診断した. 化学療法としてR-THP-COP療法を施行し, 術後6カ月の現在, 再発の兆候はない. 腸間膜根部に発生した腸間膜原発悪性リンパ腫の1切除例を経験したので報告した.
著者関連情報
© 2007 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top