日本臨床外科学会雑誌
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症例
直腸癌が先進部となった直腸重積症の1例
堀 和樹花田 法久草野 秀一鶴本 泰之
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キーワード: 直腸癌, 腸重積, 直腸重積
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2008 年 69 巻 3 号 p. 626-630

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抄録
症例は92歳,女性.左下腹部痛と粘血便を主訴に前医を受診し当科に紹介された.直腸指診で肛門から約3cmの位置に全周性の表面平滑な隆起性病変を認め,一部表面不整を認めた.下部消化管内視鏡検査で肛門縁より3cmに腸管内腔に突出する表面平滑な粘膜下腫瘍様の膨隆を認め,先進部にびらんと2型の腫瘤を認めた.ガストログラフィンによる注腸造影検査では,直腸に蟹の爪状の陰影欠損像を認め,直腸重積と診断した.造影剤の注入および送気により重積部は口側へ可動するが還納できなかった.骨盤部CT検査で直腸内腔に重積腸管を認めた.腸重積を合併した直腸腫瘍の診断でHartmann手術を行った.
直腸癌による腸重積症は稀であり,若干の文献的考察を加え報告する.
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© 2008 日本臨床外科学会
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