日本臨床外科学会雑誌
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症例
外科的治療が有効だった十二指腸腫瘍を併存した慢性特発性偽性腸閉塞症の1例
早瀬 傑石井 芳正中野 恵一高橋 正泰竹之下 誠一
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2009 年 70 巻 7 号 p. 1997-2002

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抄録
保存的加療に効果が見られず,外科的治療によって良好な結果を得ることのできた,十二指腸腫瘍を併存した慢性特発性偽性腸閉塞症(CIIP)の1例を経験したので報告する.症例は63歳,女性.1998年11月,腹痛出現し近医にて精査施行されたところ,十二指腸腺腫の診断にてEMR施行された.このとき腹部CTで十二指腸,大腸の拡張像も認められたため大腸内視鏡施行したが特に閉塞機転となるような病変を認めずCIIPと診断された.その後,特に症状なく経過していたが2005年からイレウスを頻回に繰り返すようになり2007年1月,当科に加療目的に紹介となった.術前精査では十二指腸と回腸末端の著明な拡張を認めるとともに十二指腸腫瘍の再発を認めた.これに対し十二指腸腫瘍切除,胃空腸吻合術,回盲部切除術を施行した.術後経過は良好で特に合併症もなく退院し,術後約2年経過した現在,特記すべき症状もなく落ち着いている.
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© 2009 日本臨床外科学会
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