日本臨床外科学会雑誌
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症例
PETを契機に発見された副腎髄質過形成の1例
植木 美穂宮田 完志後藤 康友湯浅 典博雄谷 慎吾小林 陽一郎
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キーワード: 副腎, 髄質過形成, FDG-PET
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2009 年 70 巻 7 号 p. 2152-2157

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抄録
症例は79歳,女性.近医で貧血,便潜血陽性を指摘され,精査の結果盲腸癌と診断された.遠隔転移の検索のためFDG-PETを施行したところ左右副腎へのFDGの高集積を認めた.CTで左副腎の腫大を認め,尿中総メタネフリン量が高値で,131I-meta-iodobensylguanidineシンチグラフィーで左副腎に集積を認めたことから左副腎褐色細胞腫と診断した.左副腎摘出術を盲腸癌に対する右結腸切除と同時に施行した.病理組織学的に髄質細胞成分のびまん性増加に伴う髄質層の拡大を認め,髄質/皮質比は約2と高値であり,副腎髄質過形成と診断された.副腎髄質過形成は本邦では自験例を含めて20例報告されている.本症は男性,左側に多く,また同側の副腎皮質腺腫や対側の褐色細胞腫を伴うことがあり,多発性内分泌腫瘍2型と関連を認めることがある.褐色細胞腫とほぼ同様の臨床所見を呈するため褐色細胞腫と術前診断される場合が多く,臨床診断に課題のある病態である.
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© 2009 日本臨床外科学会
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