抄録
症例は76歳,女性.平成16年3月,直腸癌にて低位前方切除術施行.病理組織学的所見は中分化腺癌,ss,n0,P0,H0,M(-),stageII.術後は化学療法せず,外来で経過観察されていた.平成17年7月,CEA 5.4ng/ml,10月には8.0ng/mlと上昇を認めた.CT上明らかな異常所見なく,FDG-PET/CT施行.小腸にFDGの集積を認め,MRI上も同部位の小腸壁に肥厚が認められた.直腸癌術後小腸転移の診断で,11月手術施行.腹膜播種はなく,Bauhin弁より約20cm口側回腸に腫瘤あり,小腸部分切除術施行.病理組織学的所見で中分化腺癌が認められ,前回直腸癌と同様の所見であることから,直腸癌術後孤立性小腸転移と診断された.術後TS-1を隔日投与し,再発巣切除術後3年3カ月経過した現在無再発生存中である.