日本臨床外科学会雑誌
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症例
後腹膜気腫を伴った特発性大腸穿孔の1例
大楽 耕司上田 晃志郎鴨田 隆弘藤岡 顕太郎
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2010 年 71 巻 1 号 p. 137-140

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抄録
腸間膜側への大腸穿孔は遊離腹腔内への穿孔に比べて症状の出現が緩く,診断が困難とされている.しかも,一旦糞便性の腹膜炎に陥れば予後不良となる.今回,われわれは腸間膜側へ穿孔し,後腹膜気腫を伴ったS状結腸穿孔症例を経験した.症例は79歳の男性.上部消化管造影検査の2日後に下腹部痛が出現し,腹痛が増強するため当院を受診した.来院時の腹部CT検査でS状結腸にバリウムの混在した便貯留と周囲のガス像を認めた.ガス像は後腹膜腔を膵臓背側付近まで広がっていた.これよりS状結腸穿孔の診断の下に緊急手術を施行した.術中所見ではS状結腸の腸間膜側に約4cm大の穿孔口を認めた.Hartmann手術を選択し,穿孔部を含めてS状結腸を切除し人工肛門を造設した.第26病日に軽快退院し,約4カ月後に人工肛門閉鎖術を施行した.現在まで良好に経過している.
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© 2010 日本臨床外科学会
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