日本臨床外科学会雑誌
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症例
異所性膵由来と考えられる肉腫様成分を伴った膵管癌の1例
川畑 方博井原 司赤司 昌謙松永 章野々下 政昭井関 充及
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2010 年 71 巻 1 号 p. 201-207

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抄録
症例は68歳,男性.近医で糖尿病のフォロー中であった.平成17年7月頃より食欲不振,体重減少が出現.平成17年8月6日同院にて上部消化管内視鏡検査施行.十二指腸下行脚ファーター乳頭よりやや口側に径約5cmの隆起性病変を認めた.生検では壊死組織のみで悪性所見は確認出来なかった.平成17年9月5日精査加療目的にて当科紹介入院.術前に確定診断は得られなかったが,原発性十二指腸癌の診断にて平成17年9月16日に幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的に腫瘍は十二指腸の固有筋層内にみられ,腺癌約50%,扁平上皮癌および腺扁平上皮癌約15%,肉腫様腫瘍約35%で構成されていた.固有筋層内に異所性膵が管状腺癌と混在し,膵管由来を思わす像もみられた.今回十二指腸に異所性膵由来と考えられる肉腫様成分を伴った膵管癌の1例を経験した.術後比較的良好な経過をたどっており,若干の文献的考察を加え報告する.
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© 2010 日本臨床外科学会
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