日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃原発T細胞性悪性リンパ腫の1例
猪狩 公宏西澤 真人藍原 有弘落合 高徳熊谷 洋一山崎 繁
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2010 年 71 巻 6 号 p. 1487-1491

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抄録
症例は54歳,男性.上腹部不快感を主訴に施行した上部消化管内視鏡検査で胃体上部後壁に潰瘍性病変を認め,生検でT細胞性悪性リンパ腫と診断した.胃所属リンパ節以外に病巣を認めず,胃原発悪性リンパ腫と診断し手術を施行した.切除標本では佐野の分類の潰瘍型を呈する病変を認め,病理組織学的所見では免疫染色でT細胞型表面マーカが陽性を示し,peripheral T cell lymphoma,Lugano分類stageII1と診断した.術後はTHP-COP療法(pirarubicin hydrochloride,vincristine sulfate,cyclophosphamide,predonisolone)を施行し,術後6カ月が経過したが明らかな再発を認めない.胃原発悪性リンパ腫の報告はまれであり,さらにT細胞型はより頻度が低いことから治療法が確立しておらず,さらなる症例の集積が望まれる.
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© 2010 日本臨床外科学会
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