日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
原著
虫垂膿瘍に対する保存的治療とinterval appendectomyの検討
村川 力彦, 増山 美紗, 山本 高正, 山本 和幸, 村上 慶洋, 新関 浩人, 北上 英彦, 須永 道明, 池田 淳一
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 71 巻 9 号 p. 2222-2226

詳細
抄録
虫垂膿瘍に対しては手術が行われるのが一般的であるが,その手技は困難で,術後の合併症に難渋することも多い.近年,虫垂膿瘍に対して,保存的に治療を行ったのち,待機的に虫垂切除術を行うinterval appendectomyの報告が散見されるようになった.当院では,術後合併症を減らすため,2007年以降虫垂膿瘍症例に対する保存的治療を13例に施行した.絶飲食,抗生剤投与を行い,必要であれば経皮的ドレナージを行った.11例が抗生剤投与のみで改善したが,ドレナージを必要とした症例が1例,膿瘍の縮小に伴う腸閉塞を1例認めた.入院日数は中央値で8日であった.このうち8例に対してinterval appendectomyを施行したが,全例腹腔鏡下に行い,合併症なく4日以内に退院となった.また,回盲部切除術となった症例は認めなかった.虫垂膿瘍に対する保存的治療は安全で有効な治療法であり,また,待機的虫垂切除術も安全に施行可能であった.
著者関連情報
© 2010 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top