日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡補助下に切除したMeckel憩室軸捻転の1例
渡邉 純薮野 太一望月 康久高橋 正純杉田 昭
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キーワード: Meckel憩室, 軸捻転, 腹腔鏡
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2010 年 71 巻 9 号 p. 2369-2372

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抄録
症例は14歳,男性.突然の腹痛,嘔吐を主訴に発症.翌日,腸閉塞の診断で入院となった.腹部CT検査で総腸骨動脈分岐より3cm尾側でwhirl signを認め,その尾側の骨盤内に限局的に拡張した腸管を認め,壁の浮腫像と造影効果減弱を認めた.以上より絞扼性イレウスを疑い,入院当日緊急手術を施行した.イレウスの原因検索のために腹腔鏡下に腹腔内を観察した.骨盤内に先端が盲端で赤黒色に変色し拡張した管状構造物を認めMeckel憩室の軸捻転と診断した.捻転部直上の下腹部正中で小開腹をおきMeckel憩室の楔状切除を施行した.若年者で開腹既往のないイレウスの原因としてMeckel憩室は常に念頭に置くべき疾患であるが,術前診断が困難であることも多い.本症例では,腹腔鏡下にMeckel憩室の捻転と診断,最小限の小開腹下で手術が可能であり,腹腔鏡が診断治療に際し非常に有用であった.
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© 2010 日本臨床外科学会
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