日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
直腸癌異時性膵転移の1例
篠藤 浩一大島 郁也吉村 清司有我 隆光尾崎 正彦
著者情報
キーワード: 膵転移, 大腸癌
ジャーナル フリー

2011 年 72 巻 2 号 p. 438-443

詳細
抄録
症例は79歳,男性.2001年5月に直腸癌に対し低位前方切除術を施行していた.その後,2004年2月,3月および2005年6月に肺転移で肺部分切除術を施行した.その後ホリナート,テガフール・ウラシルによる補助化学療法を行っていたが2005年10月頃よりCEAの上昇を認め経過観察を行っていた.2008年6月上旬より左上腹部痛が出現し入院となった.CT検査では膵尾部に集簇する小嚢胞様の低吸収域と脾門部に不整な低吸収域を認め転移性膵癌と診断し膵尾部切除術・脾摘出術および胃部分切除術を施行した.病理所見では腫瘍の主座は膵尾部に存在し脾門部に増殖する高分化型腺癌で,以前切除した直腸・肺の組織型と類似していたこと,Cytokeratin7染色で陰性Cytokeratin20染色で陽性を示していたことより直腸癌の膵転移と診断した.直腸癌の膵転移は稀であり若干の文献的考察を加え報告する.
著者関連情報
© 2011 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top