日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃癌の多発脾転移と鑑別を要したサルコイドーシスの1例
三上 城太川崎 健太郎中山 俊二金治 新悟藤野 泰宏富永 正寛
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2011 年 72 巻 5 号 p. 1126-1131

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抄録
症例は70歳代女性,2年前にサルコイドーシスが疑われ経過観察されていた.健診の内視鏡検査にて胃癌を指摘され当院を紹介となった.透視検査では胃中下部に3型胃癌が,内視鏡検査では同部に潰瘍を伴った陥凹性病変を認め,生検結果は低分化腺癌の診断であった.CT検査にて広範囲にリンパ節腫大を認め,脾臓には低吸収域が多発しており,これらはPET検査でもFDG集積を認めた.2年前にサルコイドーシス精査のために施行されたCTでも同様であり,胃癌の転移よりはサルコイドーシスの可能性が高いと考えられた.胃癌,脾サルコイドーシスの診断にて手術となり,幽門側胃切除,リンパ節2群郭清,および脾臓の針生検を行った.脾臓針生検の病理組織学的検査は肉芽腫形成性の炎症所見を呈しており,既往歴から脾サルコイドーシスであると考えられた.胃癌の転移との鑑別を要した脾サルコイドーシスは非常にまれである.今回われわれの治療経験に考察を加え報告する.
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