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日本臨床外科学会雑誌
Vol. 73 (2012) No. 1 p. 177-181

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http://doi.org/10.3919/jjsa.73.177

症例

症例は70歳代男性.主訴は無く,他院で腎嚢胞の経過観察中に撮影した腹部CTで,5カ月前には存在しなかった小腸間膜の腫瘤性病変を指摘された.血液検査所見では炎症反応などの明らかな異常を認めず,Fluorine-18-fluorodeoxyglucose and positron emission tomographyで高集積を認めたため,悪性腫瘍を疑い小腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査では腸間膜原発のinflammatory myofibroblastic tumor(以下,IMTと略記)と診断された.IMTは肺原発が良く知られているが,腹腔内に発生した場合は腹部腫瘤,腹痛,発熱など何らかの症状から精査が開始されることが多い.腸間膜IMTが無症候で発見されることは極めて稀で,他疾患の経過観察目的の経時的CT検査が発見に有用であった幸運な1例と考えられた.

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