抄録
症例1は60歳,女性.乳癌にて手術(Bp+Ax)施行.病理組織学的には浸潤性小葉癌,高度リンパ節転移を伴っていた.術後補助化学療法(anthracycline+taxan)施行後は内分泌治療にて経過観察を行った.22カ月後胃転移を認めた.症例2は75歳,女性.乳癌にて手術(Bt+Ax)施行.病理組織学的には症例1と同様の所見であった.Capecitabine治療施行後,内分泌治療にて経過観察を行った.9カ月後に骨転移,31カ月後に胃および腹膜に転移を認めた.乳癌の胃転移は,浸潤性小葉癌からの転移が多く報告されている.またほとんどの症例において,診断の時点で多臓器転移を伴っており予後不良とされている.今回われわれは浸潤性小葉癌からの胃転移の2例を経験したので報告する.