日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡手術で切除した原発性横隔膜神経鞘腫の1例
齋藤 智明松下 尚之桜本 信一白川 博文平林 かおる清水 秀昭
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2012 年 73 巻 12 号 p. 3091-3096

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抄録
原発性横隔膜神経鞘腫を初めて腹腔鏡下に切除再建した症例を報告する.症例は71歳女性,右乳癌術後経過観察中にCTにて43mm大の腫瘤性病変を認め,胃壁外性GISTと診断され,鑑別疾患として横隔膜腫瘍が挙げられた.まず,審査腹腔鏡を施行し,横隔膜原発腫瘍と診断した.つづいて,腹腔鏡下に切除可能と判断し,腫瘍からマージンを確保し横隔膜を4×5cmの範囲で合併切除した.横隔膜欠損部はゴアテックス®シートにて修復した.病理組織学的検査にて横隔膜原発性神経鞘腫と診断された.横隔膜原発性神経鞘腫はまれな疾患である.横隔膜周囲に発生した腫瘍は隣接する肝臓,胃および食道などの臓器があるため,原発部位を特定することが困難な場合が多い.手術を行う場合,横隔膜腫瘍への開胸,開腹などの到達方法や,切除方法を適切に決定する必要がある.審査腹腔鏡を用いることで適切なアプローチおよび切除法が選択可能であった.
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© 2012 日本臨床外科学会
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