日本臨床外科学会雑誌
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症例
肝硬変に伴う難治性腹水から発症した成人臍ヘルニア破裂の1例
久保 徹大草 康
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2012 年 73 巻 4 号 p. 1017-1020

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抄録
症例は50歳,男性.アルコール性肝硬変にて通院中であった.平成22年に入り腹水が増加し,利尿剤によるコントロールが困難となった.同時期より臍部の膨隆を認め,臍ヘルニアの診断にて経過観察をしていたところ,同年9月に臍部から水分の漏出を認め,3時間漏出が続き来院.来院時には体重が約10kg減少していた.腹部は腹水で著明に膨隆し,臍部は頂部に潰瘍形成を伴い,乳児頭大に膨隆していた.腹部造影CTでは多量の腹水およびヘルニア内容の腸管が描出された.ヘルニア部を還納し,全身状態が安定していたため待機的手術の方針とした.手術では全身麻酔下にヘルニア部を切除し,メッシュ(Ultrapro Hernia System®:UHS)を挿入した.術後経過は良好で退院となり,術後1年の時点でヘルニア再発の徴候はない.成人臍ヘルニアは比較的稀な疾患で,さらに破裂をきたした症例は散見されるのみである.
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© 2012 日本臨床外科学会
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