日本臨床外科学会雑誌
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症例
FDG-PETで集積亢進を認めた肝血管筋脂肪腫の1例
坂口 達馬海堀 昌樹石崎 守彦松井 康輔松島 英之權 雅憲大江 知里植村 芳子
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キーワード: 肝血管筋脂肪腫, FDG-PET
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2012 年 73 巻 4 号 p. 947-951

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抄録
症例は80歳,女性.超音波検査で肝S1に径43mmの腫瘤を指摘され精査目的で当科紹介された.血液検査で肝機能異常を認めず,HBs抗原陰性,HCV抗体陰性,AFP,PIVKA-IIはともに正常範囲内であった.腫瘍はDynamic CT動脈相で全体が造影され平衡相でやや低吸収域となったが,造影効果が強く肝細胞癌としては非典型的であった.しかしEOB・プリモビストMRIでは,動脈相で淡く造影され肝細胞相で取り込み低下を示し肝細胞癌が疑われた.FDG-PETで腫瘍部位にFDGの集積亢進を認めたことから悪性腫瘍を否定できず,肝切除を施行した.病理検査で腫瘍は平滑筋成分が主体の血管筋脂肪腫と診断され,腫瘍内に出血を認めた.脂肪成分に乏しい血管筋脂肪腫は非典型的な画像所見を呈するとされているが,腫瘍内出血を伴いFDG-PETで集積亢進を認め,悪性腫瘍との鑑別が困難であった肝血管筋脂肪腫の1切除例を経験したので報告する.
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© 2012 日本臨床外科学会
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