抄録
転移性乳腺metaplastic carcinomaは多くが急速に進行し予後不良である.本例は遠隔転移巣切除後の経過が極めて良好であり報告する.症例は51歳女性.左乳癌(浸潤性乳管癌,ER+,PgR+,HER2 3+)にて,Trastuzumab + Paclitaxel(PTX)投与後Bp+Ax施行.術後残存乳房照射およびTrastuzumabを1年間投与した.手術2年10カ月後急速に増大する右頸部リンパ節転移が出現した.FEC施行したがさらに増大したため,頸部リンパ節転移巣切除・胸鎖乳突筋部分合併切除を施行した.病理組織上,metaplastic carcinoma(ER-,PgR-,HER2-)の像を呈していた.術後右頸部放射線照射施行し,CapecitabineおよびCyclophosphamide投与中であるが,2年を経過し再発兆候を認めていない.