日本臨床外科学会雑誌
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症例
同一腫瘍内に線維腺腫の混在を認めた乳腺管状腺腫の1例
西野 豪志田中 隆片山 和久高橋 裕兒
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2012 年 73 巻 6 号 p. 1342-1347

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抄録
症例は31歳,女性.増大傾向のある右乳房腫瘤を主訴に当院を紹介受診した.前医での針生検では線維腺腫の診断であった.右乳房EDB領域に80mm大の弾性のある可動性良好な腫瘤を触知した.マンモグラフィーでは,右乳房にやや高濃度の腫瘤を認め,不明瞭な微小石灰化が散在性にみられた.超音波検査では,後方エコーの増強を伴う境界明瞭な低エコー腫瘤を認めた.MRI検査では,右乳房に不均一な腫瘤を認め,ダイナミックカーブで,漸増型の一部にwash outがみられ,性状の異なる腫瘤が混在している可能性が示唆された.乳腺線維腺腫または管状腺腫の診断で,乳腺腫瘤摘出術を施行した.病理組織学的検査の結果,管状腺腫の一部に線維腺腫の組織が存在し,それぞれ境界を持たずなだらかに移行する所見を認めた.同一腫瘍内に乳腺管状腺腫と線維腺腫の混在を認めたまれな症例を経験したので文献的考察を加え報告する.
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© 2012 日本臨床外科学会
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