日本臨床外科学会雑誌
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症例
虫垂出血の2例
堀岡 宏平大畑 佳裕光岡 浩志自見 政一郎亀井 隆史
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2012 年 73 巻 6 号 p. 1430-1434

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抄録

症例1は42歳,男性.悪性関節リウマチで入院中に下血を認めた.大腸内視鏡検査で虫垂開口部からの出血を認め虫垂出血の診断で虫垂切除術を施行した.術後再出血はなく術後19日目に転科した.症例2は70歳,男性.下血を主訴に来院した.大腸内視鏡検査で虫垂開口部からの間欠的な出血を認め虫垂出血の診断で虫垂切除術を施行した.術後再出血はなく術後11日目に退院した.いずれの症例も術後の病理組織学的検査では原因病変を同定できなかった.虫垂出血は下部消化管出血の原因として稀である.大腸内視鏡で診断し虫垂切除術が有効であった虫垂出血の2例を経験した.

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© 2012 日本臨床外科学会
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