日本臨床外科学会雑誌
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症例
虫垂憩室炎による多房性嚢胞を形成した炎症性腫瘤の1例
三好 永展大塩 博丹野 弘晃向田 和明安西 良一
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2012 年 73 巻 6 号 p. 1440-1444

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抄録
症例は72歳,女性.右下腹部痛を主訴に来院した.触診でMcBurney点に一致して圧痛を伴う腫瘤を触知した.腹部造影CT検査では腫大した虫垂とその内腔に多房性の隔壁構造を認め,多発性憩室炎あるいは虫垂粘液嚢胞性疾患が考えられた.下部消化管内視鏡検査で結腸内腔は腫瘍性変化を認めず,CEA,CA19-9値は正常範囲内であった.虫垂憩室炎に伴う炎症性腫瘤あるいは虫垂粘液嚢胞性腫瘍を術前診断として,腹腔鏡補助下結腸右半切除術を施行した.腹腔鏡下では後腹膜癒着を伴った腫瘤として観察され,D2リンパ節郭清を併施した.切除標本は虫垂根部の多発性憩室と,憩室周囲の強い線維化を伴った炎症性腫瘤であった.所属リンパ節も炎症性変化を示した.虫垂粘液嚢胞性疾患と鑑別を要した多発性虫垂憩室炎による炎症性腫瘤のまれな1例を報告する.
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© 2012 日本臨床外科学会
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