日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡補助下結腸切除術を施行した腸回転異常を伴う横行結腸癌の1例
渡海 大隆前田 茂人永田 康浩
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2012 年 73 巻 6 号 p. 1497-1501

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抄録
症例は79歳,男性.便潜血陽性の精査にて横行結腸に0-Is型早期癌を認めた.注腸造影および腹部CTでは腸管の固定異常が認められた.3D-CT angiographyで上腸間膜動脈の末梢から右頭側に反転,上行する回結腸動脈を認め,小腸への動脈は上腸間膜動脈の右側から分枝していた.Non-rotation typeの腸回転異常症を伴った横行結腸癌と診断し,腹腔鏡補助下横行結腸切除術を施行した.手術所見では,結腸に生理的癒着はなかったが,腸管同士の強い癒着を認めた.慎重に剥離と脱転を行い,小開腹創より腸管を体外に導出し根治的切除と吻合を行った.解剖学的異常を伴う症例においては,画像技術を駆使した術前評価とシミュレーションを行い,腹腔鏡手術の利点を活かした安全な手術を心がけるべきである.
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© 2012 日本臨床外科学会
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