日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹壁瘢痕ヘルニア修復術後メッシュ上に腹壁転移をきたした大腸癌の1例
佐藤 嘉紀道傳 研司平能 康充服部 昌和橋爪 泰夫海崎 泰治
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2012 年 73 巻 7 号 p. 1743-1747

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抄録
今回メッシュを用いてヘルニア手術を施行3年後にメッシュ上に腹壁再発を認めた大腸癌症例を経験したので報告する.患者は74歳の男性,2006年12月にS状結腸癌に対してS状結腸切除が施行され,その8カ月後に腹壁瘢痕ヘルニアに対しメッシュを用いたヘルニア根治術を施行された.2010年12月に臍部痛のため腹部CTを施行し腹壁再発を疑われ,診断目的に腫瘤生検を行ったところ中分化型腺癌を認めた.FDG-PETでも同部位に集積を認め,S状結腸癌の転移と診断し,Bevacizumab+IRISを2コース施行したところ腫瘍は縮小傾向を認め,再度施行したPETでも新たな転移巣は認められなかった.2011年5月に腹壁腫瘍を摘出した.摘出標本では分化型腺癌がメッシュより体表側に広がり断端は陰性であった.大腸癌の腹壁再発がメッシュ上に発生した報告例は少なく,まれな症例であると考えられた.
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© 2012 日本臨床外科学会
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