日本臨床外科学会雑誌
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症例
乳頭異常分泌経過観察中に顕在化した男性乳腺非浸潤性嚢胞内癌の1例
梅岡 達生高田 暢夫山崎 泰源木村 真士柚木 茂渡邊 良平
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2012 年 73 巻 9 号 p. 2196-2199

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抄録
男性乳癌は全乳癌の1%程度と比較的まれな疾患であり,そのうち非浸潤性乳管癌の占める割合は4.8~7.0%である.今回乳頭異常分泌を主訴に来院し,約2年間の経過を観察した後に非浸潤性嚢胞内癌と診断した男性乳癌の1例を経験したので報告する.症例は65歳男性.左側乳頭異常分泌があり,経過観察をしていた.初診時より1年9カ月後に左乳頭の頭側に硬結が生じた.乳房超音波検査で左EAB領域に7.1×10.0×4.1mmの内部に微細点状高エコースポットのある充実性病変を伴う嚢胞性病変を認めた.穿刺吸引細胞診を施行したが陰性であった.2カ月後に局所麻酔下に腫瘤摘出術,ついで単純乳房切除術を施行した.病理組織学的検査で非浸潤性嚢胞内癌と診断した.エストロゲンレセプター陽性,プロゲステロンレセプター陽性であった.現在まで無再発生存中である.まれな症例であるので,若干の文献的考察を加え報告する.
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© 2012 日本臨床外科学会
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