日本臨床外科学会雑誌
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症例
緊急コイル塞栓術を施行した末梢性肺動脈瘤破裂の1例
松永 壮人小倉 康裕中村 豪錦 建宏別府 樹一郎上田 祐滋
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2012 年 73 巻 9 号 p. 2215-2218

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抄録
肺動脈瘤破裂に対して緊急血管内治療(IVR)を施行した症例を経験した.症例は81歳,男性.C型慢性肝炎合併肝細胞癌に対して肝部分切除術,ラジオ波凝固療法(RFA),肝動脈化学塞栓療法(TACE),肝動注化学療法(TAI)を施行されていた.今回癒着腸障害で入院加療中に突然の喀血を認め,呼吸不全となり緊急気管内挿管を施行した.胸部CTにて肺動脈中葉枝の仮性動脈瘤破裂と診断し,緊急IVRによるコイル塞栓術を施行した.IVR後は後出血もなく,呼吸状態は速やかに改善し,翌日にはミニトラックを挿入し抜管された.末梢性肺動脈瘤は非常に稀な疾患であり,破裂の危険性が非常に高いとされている.本症例のようにIVRにて止血しえた症例は,本邦報告では本症例も含めて4例と極めて稀であり,若干の文献的考察を含めて報告した.
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© 2012 日本臨床外科学会
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