抄録
症例は61歳の女性で,2005年膵内分泌腫瘍に対して膵頭十二指腸切除術を施行,2008年腹壁瘢痕ヘルニアを発症し,他院でComposix Kugel Patch(以下CKPと略記)Sサイズによるヘルニア修復術を行った.2009年腹壁瘢痕ヘルニアの再発あり,前回のメッシュを除去してCKP Lサイズによるヘルニア修復術を行った.術後経過は良好であったが,2011年腹部の発赤・腫脹が出現し当院を受診した.腹部CTで皮下に膿瘍と思われる低吸収域を認め,メッシュ感染と診断した.切開排膿手術を施行,合わせて同部の洗浄,抗生剤投与を行った.しかし,5カ月を経過しても感染が遷延するため,形成外科医の協力のもと,メッシュ除去術と大腿筋膜移植による修復術を行った.術後9カ月現在,ヘルニアの再発はなく,局所の感染も認めていない.