日本臨床外科学会雑誌
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症例
直腸間膜孤立性線維性腫瘍の1例
和城 光庸渡辺 善寛熊谷 信平市川 徹郎宮崎 勝
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キーワード: 孤立性線維性腫瘍
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2013 年 74 巻 11 号 p. 3098-3102

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抄録

症例は65歳,女性.下腹部膨隆を自覚し当院受診.CT検査にて骨盤内巨大腫瘤を指摘された.造影CT上骨盤腔に境界明瞭で,内部不均一に造影される,11×9.0×8.0cmの巨大腫瘍あり.CF上,大腸粘膜には異常認めず,血管造影上,下腸間膜動脈よりfeederを受けていた.このため,直腸間膜原発の腫瘍と考え,低位前方切除術施行.術後経過良好で,術後第10病日に退院.病理結果は孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor:SFT)であった.現在までに結腸間膜原発のSFTの報告は1例のみと極めてまれであり,文献的考察を加え報告する.

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© 2013 日本臨床外科学会
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