日本臨床外科学会雑誌
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症例
単孔式腹腔鏡下生検を行った腸間膜リンパ節結核の1例
高井 昭洋串畑 史樹藤山 泰二竹林 孝晃高田 泰次
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2013 年 74 巻 4 号 p. 952-957

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抄録
症例は23歳,女性.主訴は腹痛.平成24年7月近医での腹部造影CT検査で,肝十二指腸間膜と空腸間膜に石灰化を伴う腫瘤性病変を指摘され,精査目的で当科紹介受診した.血液検査でクオンティフェロン検査が陽性であった.確定診断のために,単孔式腹腔鏡下生検を施行した.手術では,腫瘤と近傍小腸との癒着剥離後,臍部で直視下に生検組織を採取し,その後,腫瘤壁を腹腔鏡下に縫合閉鎖した.術後,手術時採取検体の検鏡でガフキー1号,結核PCR陽性,そして病理検査で乾酪性肉芽腫と診断され,腸間膜リンパ節結核と診断した.本疾患は,術前診断が困難で,一般に腫瘤も大きく,これまで開腹手術が行われてきた.今回われわれは,単孔式腹腔鏡下生検で確定診断を得た症例を経験したので報告した.本疾患では,リンパ節の全摘出が困難な場合,生検部位として乾酪壊死層までの腫瘤壁の楔状切除と結核菌播種の予防のために欠損部位の縫合閉鎖が必要となる.
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© 2013 日本臨床外科学会
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