抄録
61歳,男性.検診で横行結腸に2型の隆起性病変を認め当科紹介となる.当院での大腸内視鏡検査では病変は0-IIa+IIc様に変化していた.生検結果はGroup1のため,再検査を施行したところ病変はさらに0-IIc様に変化していた.再検査時の生検結果もGroup1のため経過観察となった.約10カ月後の内視鏡検査にて,同部に1型腫瘍を認め,生検にてGroup5であったため手術を施行した.摘出標本の病理組織学的検査では,carcinoma with lymphoid stromaの所見を示す低分化腺癌,MPN2H0P0M0 stage IIIbと診断された.carcinoma with lymphoid stromaは胃癌で知られているが,大腸癌では自験例を含めて本邦報告例は8例のみだった.約1年の経過中に縮小,増大と形態変化をきたしたlymphoid stromaを伴う横行結腸癌の1例を報告する.