日本臨床外科学会雑誌
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症例
急性腹症を契機に発見された回盲部腸間膜原発solitary fibrous tumorの1例
京極 典憲岩井 和浩佐藤 暢人飯村 泰昭狭間 一明石津 明洋
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キーワード: solitary fibrous tumor, 腸間膜
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2013 年 74 巻 8 号 p. 2194-2199

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抄録
症例は33歳,男性.急激な下腹部痛を主訴に救急搬送され,下腹部全体に腫瘤を触知した.腹部CT検査では20cm大の造影効果に乏しい巨大な腫瘤,およびfree airを認めたため緊急手術を施行した.術中所見では腫瘤は回盲部腸間膜を主座とし,回腸に浸潤していたため回盲部切除術を施行した.病理組織学検査では腫瘍は長紡錘形細胞がpatternless patternを呈しつつ増殖していた.免疫染色ではCD34(+),c-kit(-),desmin(-),S-100(-)でありsolitary fibrous tumor(SFT)と診断された.腫瘍は回腸に穿通しており同部から穿孔したものと考えられた.SFTは成人に発生するまれな繊維性腫瘍であり,全身の様々な部位で発生するとされている.本症例のように急性腹症を呈した報告はなく,貴重な症例と考え若干の文献的考察を加え報告する.
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© 2013 日本臨床外科学会
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