日本臨床外科学会雑誌
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症例
噴門側胃切除・空腸嚢間置再建術から13年を経て発生した空腸嚢癌の1例
河毛 利顕前田 佳之長谷 諭田原 浩布袋 裕士佐々木 なおみ
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2014 年 75 巻 2 号 p. 473-478

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抄録
噴門側胃切除・空腸嚢間置再建術から13年を経て発生した空腸嚢癌の1例を経験したので報告する.症例は81歳,女性.13年前に噴門部癌に対し,噴門側胃切除・空腸嚢間置再建術の既往歴がある.貧血を主訴に,近医にて上部消化管内視鏡検査を施行したところ,空腸嚢内に腫瘍性病変を認めた.生検にて高分化管状腺癌と診断され,手術を目的に当院紹介となった.空腸嚢癌の診断にて残胃空腸嚢全摘,Roux-en Y再建術を施行した.摘出された空腸嚢には5.0×4.5cm大の隆起性腫瘍(大腸癌肉眼型分類5型)を認めた.組織学的検索では粘膜固有層から漿膜下層にかけて,乳頭腺癌・中分化管状腺癌・高分化管状腺癌・粘液癌が混在して増生しており,乳頭腺癌が優位であった.噴門側胃切除・空腸嚢間置再建術後に発生した空腸嚢癌という非常に稀な症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2014 日本臨床外科学会
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