日本臨床外科学会雑誌
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症例
10cmを超える胃過形成性ポリープの1例
高梨 裕典礒垣 淳奥村 拓也山下 公裕鈴木 憲次川辺 昭浩小宮山 明
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2014 年 75 巻 3 号 p. 674-679

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抄録
胃過形成性ポリープは日常診療において,しばしば遭遇する疾患である.しかし大部分は2cm以下であり,大きなものは比較的稀である.われわれは,背景胃粘膜に過形成性変化を伴う巨大な胃過形成性ポリープの1切除例を経験したので報告する.症例は74歳女性.平成23年より胃前庭部のポリープを指摘されていた.平成24年8月,上部消化管内視鏡で増大傾向を認め当科へ紹介された.胃前庭部に長径10cmを超える巨大なポリープを認め,背景粘膜には顆粒状の隆起性病変が存在した.生検で巨大なポリープと背景粘膜に過形成性変化を認めたが,胃癌併存の可能性を考慮し手術方針とした.背景胃粘膜にポリープ発生の母地があると考えられ,胃全摘出術を施行した.病理組織学的診断は腺窩上皮過形成性ポリープであり,悪性所見を認めなかった.巨大な胃過形成性ポリープの癌化頻度は稀ではなく,内視鏡による一括切除が困難な症例は手術が望ましいと考えられた.
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