日本臨床外科学会雑誌
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症例
リンパ節転移との鑑別が困難であった悪性リンパ腫を併存した直腸癌の1例
小山 良太吉田 信高梨 節二樫山 基矢石後岡 正弘河島 秀昭
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2014 年 75 巻 3 号 p. 759-763

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抄録
症例は76歳,男性.半年前より血便が持続し,他院で下部消化管内視鏡検査を施行され,S状結腸と下部直腸に2型の進行癌を認めた.全身検索にて縦隔リンパ節の腫大を認め,PETにて原発巣の他,縦隔リンパ節と後腹膜腫瘤(左腎近傍)に集積亢進を認めた.S状結腸とRbの多発癌で領域外リンパ節転移・血行性転移がありM1と術前診断した.手術を行い,縦隔リンパ節摘出を術中迅速診断に提出したところ,悪性リンパ腫を疑う所見であったため,続けて,後腹膜腫瘤摘出と直腸低位前方切除D2,横行結腸人工肛門造設を行った.病理検査ではS状結腸とRbが中分化型管状腺癌であり,縦隔リンパ節と後腹膜腫瘤はびまん性大細胞型悪性リンパ腫の診断であった.悪性リンパ腫を合併した大腸癌はまれな病態であり報告も少ないため,若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2014 日本臨床外科学会
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