日本臨床外科学会雑誌
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症例
直腸子宮内膜症癌化の1例
渡邉 佑介國府島 健松本 祐介甲斐 恭平佐藤 四三内野 かおり
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2014 年 75 巻 4 号 p. 1085-1088

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抄録
腸管子宮内膜症の癌化は極めて稀であり,本邦では自験例を含めて8例の報告をみるのみである.今回,われわれは直腸子宮内膜症癌化の1例を経験したので報告する.症例は48歳女性,主訴は便潜血陽性であり,下部消化管内視鏡にて上部直腸に粘膜異常を伴う扁平隆起を認めた.CT・MRIにて上部直腸に5cmにわたる壁肥厚と左卵巣嚢腫,巨大子宮筋腫を認め,生検所見と合わせて腸管子宮内膜症から発生した悪性腫瘍と診断した.開腹所見は巨大子宮筋腫・左卵巣嚢腫が一塊となりDouglas窩が子宮内膜症による高度癒着で閉鎖されていた為,子宮両側付属器摘出・低位前方切除術を施行した.病理組織検査では固有筋層から粘膜下層を主体とした異所性子宮内膜から発生した類内膜腺癌と診断.術後補助化学療法としてTC療法を施行し,現在18カ月無再発生存中である.
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© 2014 日本臨床外科学会
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