日本臨床外科学会雑誌
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症例
女児のaccessory labioscrotal foldを合併した会陰部脂肪腫の1例
榊原 堅式佐藤 陽子桑原 義之中前 勝視三井 章田中 宏紀
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2014 年 75 巻 4 号 p. 1093-1097

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抄録

症例は女児.生下時より会陰部に腫瘤あり.染色体異常もあり小児科で経過観察されていた.肛門部のびらんを伴うため,7カ月時に小児外科紹介となった.初診時,肛門の左側に4cm大の基部がやや細い球状の柔らかい腫瘤あり.腫瘤は左の大陰唇にくびれを伴ってつながり大陰唇に連続した腫瘤を認めた.CT・MRIでは脂肪濃度の腫瘤で,直腸や尿路,脊椎に異常所見を認めず.腫瘤は脂肪腫と考えられ,生後10カ月時に摘出術を施行.腫瘤基部の皮膚と外陰唇につながった腫瘤を一塊に摘出した.腫瘤部の脂肪組織は正常脂肪組織と境界が不明瞭であった.組織学的には脂肪腫と診断され,発生部位や形状から,accessory labioscrotal foldを合併した会陰部脂肪腫と診断した.Accessory labioscrotal foldは男児の副陰嚢として報告され会陰部脂肪腫を合併することが多いが,女児に生じることはまれである.

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© 2014 日本臨床外科学会
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