日本臨床外科学会雑誌
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症例
術前にneuroendocrine tumorが疑われた胃glomus腫瘍の1例
石川 英樹山田 達也坂本 裕彦網倉 克己川島 吉之田中 洋一大庭 華子
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2014 年 75 巻 4 号 p. 946-951

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抄録

症例は59歳,女性.検診の胃透視で幽門前庭部大彎に隆起性病変を指摘された.内視鏡検査で胃粘膜下腫瘍を認め,当院紹介となった.超音波内視鏡では固有筋層に境界明瞭,内部モザイク状,血流豊富な粘膜下腫瘍を認めた.針生検で類円形·小型の核と淡好酸性の細胞質を持つ,比較的均一な腫瘍細胞が充実性に増殖し,免疫組織化学的にsynaptophysin,chromogranin Aが一部に陽性で,neuroendocrine tumorが疑われた.開腹下にリンパ節郭清を伴う幽門側胃切除術を施行した.組織学的には,比較的均一な円形核を有し,細胞境界明瞭な腫瘍細胞がシート状に増殖しており,α-SMA,laminin,IV型collagenが陽性で,cytokeratin・desmin・neuroendocrine markerが陰性であり,胃glomus腫瘍と診断した.

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© 2014 日本臨床外科学会
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