日本臨床外科学会雑誌
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症例
移動盲腸による成人特発性腸重積の1例
江原 千東山崎 慎太郎三原 良明舟田 知也東風 貢高山 忠利
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キーワード: 移動盲腸, 腸重積症
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2014 年 75 巻 5 号 p. 1346-1350

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抄録
移動盲腸は,胎生期に盲腸が後腹膜に固定せず高度の移動性を保つ発生異常である.便通異常が多いが,固定部を起点とした閉塞や捻転による絞扼の報告を散見する.しかし,器質的疾患のない腸管の重積の報告は稀である.
27歳男性,下血を主訴に受診,右下腹部に有圧痛の腫瘤を触知,腹部超音波検査上,腫瘤はtarget signを呈し腸重積症の診断で入院.造影CT検査上,上行結腸肝弯曲部まで嵌入した腸管と高度に拡張する口側小腸を認めた.回盲部の軟部腫瘍を先進部とする腸重積症と診断し緊急手術施行.重積部は自然整復され,嵌入腸管の鬱血と発赤を認めた.回盲部から上行結腸肝弯曲部まで後腹膜に固定されず,高度の移動性を認めた.腸管に腫瘤性病変を認めず,血流が保たれていたため,虫垂切除と遊離部の後腹膜固定術を施行した.経過良好で第11病日に退院以降再燃を認めず.移動盲腸は成人特発性腸重積症のうち,鑑別を要する疾患である.
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© 2014 日本臨床外科学会
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