日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
門脈ステントが有効であった術後門脈狭窄による消化管出血の2例
若林 正和河野 悟保刈 岳雄相崎 一雄高橋 知秀高野 靖悟
著者情報
キーワード: 門脈, ステント, 消化管出血
ジャーナル フリー

2014 年 75 巻 7 号 p. 2008-2013

詳細
抄録
膵頭十二指腸切除術(pancreatoduodenectomy;以下,PDと略記)後の門脈狭窄により発達した側副血行路に伴う静脈瘤からの消化管出血に対し,経皮的門脈ステント留置が有効であった2例を経験したので報告する.症例1は69歳の男性.Vater乳頭部癌にてPD後再発なく経過していたが,術後3年で吐下血を認めた.術後炎症性変化による門脈狭窄を認め,ステント留置により血流は再開し,症状改善した.その後5年4カ月経過したが,症状なく門脈血流も良好である.症例2は75歳の女性.膵頭部癌にてPD後1年6カ月で大量下血を認めた.膵癌局所再発による門脈狭窄を認め,ステント留置により改善した.その後1年6カ月間は症状なく経過し,ステント留置後1年8カ月で癌死した.疾患の良悪性を問わず,術後門脈狭窄による消化管出血に対し経皮的門脈ステント留置は有効であると考えられた.
著者関連情報
© 2014 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top