日本臨床外科学会雑誌
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症例
鼠径ヘルニア術後5年目に発症した遅発性メッシュ感染の1例
石岡 大輔齊藤 正昭遠山 信幸力山 敏樹
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2014 年 75 巻 7 号 p. 2043-2046

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抄録
症例は併存疾患のない75歳,男性.2005年に近医で右鼠径ヘルニアに対してメッシュプラグを用いた鼠径ヘルニア根治術を施行された.2010年12月より創部の腫脹,排膿を認めるようになった.近医を受診し,メッシュ感染の診断で創部の切開排膿や抗菌薬投与が繰り返し行われたが,一時的に改善が認められるものの症状の再燃を認めるため,加療目的に2013年5月に当院紹介受診となった.プラグと皮膚との瘻孔形成を認めたため,2013年6月に感染組織,瘻孔とともにメッシュ除去術を施行した.メッシュは瘢痕化しており精管や精巣動静脈と癒着していたが,損傷することなく除去可能であった.術後経過は良好であり,第7病日に退院となった.現在術後7カ月経過しているが感染やヘルニア再発は認めていない.今回われわれは,術後5年目に発症した遅発性メッシュ感染に対し,メッシュ除去術が有用であった1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2014 日本臨床外科学会
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