日本臨床外科学会雑誌
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症例
原発性後腹膜膿瘍(長径24cm)の1例
稲石 貴弘三輪 高也田邊 裕野村 尚弘高瀬 恒信矢口 豊久
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2014 年 75 巻 8 号 p. 2322-2326

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抄録
症例は63歳の女性.糖尿病,高血圧症にて近医通院中であったが,7カ月前より通院を自己中断していた.その後,10日ほど前より右側腹部痛を認めるようになり近医受診した.腹部造影CT検査にて巨大後腹膜膿瘍の診断で当院を紹介となった.CT検査では,右横隔膜下から骨盤内にかけて長径24cmにおよぶ後腹膜膿瘍を認めた.虫垂炎や憩室炎,膵炎の所見は認めず,腫瘍性病変も認めなかった.腹腔内に明らかな遊離ガス像は認めなかった.尿路感染症の所見も認めなかった.原発性後腹膜膿瘍と診断し,開腹アプローチによるドレナージ手術を施行した.手術所見では,後腹膜を切開して排膿し,ドレナージカテーテルを留置した.その後,抗菌剤の投与およびドレナージ治療を継続して治癒しえた.原発性巨大後腹膜膿瘍を,開腹アプローチにてドレナージしえた稀な1例を経験したので報告する.
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© 2014 日本臨床外科学会
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