日本臨床外科学会雑誌
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症例
手術を施行したChurg-Strauss症候群に伴う好酸球性胆嚢炎の1例
北原 知晃大城 崇司大城 充蛭田 啓之岡住 慎一加藤 良二
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2014 年 75 巻 9 号 p. 2537-2543

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抄録
症例は29歳,男性.発熱と腹痛を主訴に他院を受診し,急性胆嚢炎の診断にて当院受診となった.血液検査所見では肝胆道系酵素の上昇と好酸球数の高値があり(36,900/μl),腹部超音波やCTで無石性胆嚢炎を認めた.喘息の既往や血管炎症状からChurg-Strauss症候群(以下CSS)およびCSSに伴う胆嚢炎と診断し,ステロイドの静脈投与が開始された.治療開始後好酸球数は一時的に減少したが,ステロイドの漸減に伴い再増加を認めた.また,胆嚢炎は抗生剤による保存的治療ではコントロールがつかず,CSSに対する治療切り替えに先行して腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術後のステロイドパルス療法にて好酸球数は速やかに正常化し,その後もCSSの再燃なく経過している.CSSは,アレルギー性疾患が先行した後に血管炎症状と好酸球浸潤による臓器障害で発症する.CSSに胆嚢炎を伴う症例の報告は少なく,文献的考察を加え報告する.
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© 2014 日本臨床外科学会
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