日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
原著
急性虫垂炎誤診例の検討
高橋 誠清家 和裕横山 元昭小山 隆史亀高 尚牧野 裕庸深田 忠臣鈴木 崇之西野 仁惠高木 諭隆長谷川 章雄宮崎 勝
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 76 巻 2 号 p. 233-238

詳細
抄録
目的:急性虫垂炎の診断はしばしば困難で,術後病理学的に虫垂に炎症が乏しいことがあり,このような誤診例の特徴を明らかにすることを目的とした.対象:急性虫垂炎の診断で手術を施行し,虫垂の炎症が乏しかった誤診例25例と正診例119例.方法:臨床症状,検査成績,CT所見を比較した.結果:誤診例の最終診断は憩室炎10例,腸炎5例,婦人科疾患3例,腎盂腎炎1例,不明6例で,誤診例では嘔気(8.0vs.33.6%;P=0.01)が少なく,CT所見では誤診例で虫垂の同定率が低く(44.0vs.94.1%;P<0.0001),短径が短く(7.1vs.9.9mm;P=0.016),虫垂内腔の液体貯留が少なく(27.2vs.90.2%;P<0.0001),腹水貯留が少なかった(8.0vs.55.5%;P<0.0001).結語:消化器症状の有無,CT所見により急性虫垂炎の診断能の向上は可能と考えられた.
著者関連情報
© 2015 日本臨床外科学会
次の記事
feedback
Top