日本臨床外科学会雑誌
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症例
絞扼性イレウスをきたした小腸-小腸間に生じた腸管結節形成症の1例
松澤 文彦濱口 純阿部 厚憲鈴木 崇史永生 高広及能 健一
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2015 年 76 巻 3 号 p. 519-524

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抄録
症例は20歳の女性で,手術歴を含め特記すべき既往歴はなかった.腹痛を主訴に当科を受診した.腹部造影CTでは造影効果のない拡張した小腸を広範に認めた.骨盤内では一部に出血性壊死を疑う壁肥厚があり,また多量の腹水を認めた.絞扼性イレウスと診断し緊急開腹術を行った.術中所見では回腸係蹄が口側の小腸に巻き付いている状態であり,絞扼した腸管は壊死に陥っていた.回腸の二つのループが関与した腸管結節形成症の診断で,壊死した回腸末端より口側130cmの腸管を含む回盲部切除術を行った.術後4日目より食事を再開した.経過は良好であり,術後11日目に退院した.
腸管結節形成症は,移動性に富む二つの腸係蹄が結びつき結節を形成する疾患である.このうち小腸-小腸間に生じるものは非常にまれである.腸管の血流障害を伴い病状の進行が急激である.絞扼性イレウス症例では本症の可能性も念頭に置くべきと考えられた.
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