抄録
症例は55歳,男性.胆嚢管癌の診断にて前医にて開腹手術施行されるも,主腫瘍および高度リンパ節転移の局所浸潤より切除不能と判断され当院紹介となった.ゲムシタビン(GEM)・シスプラチン(CDDP)併用化学療法(GC療法)を導入したところ,著明な腫瘍縮小効果を認めたことから,膵頭十二指腸切除,D2+傍大動脈リンパ節郭清により根治切除を施行しえた.病理診断は胆嚢管に限局した中分化型管状腺癌であり,リンパ節にも悪性所見は認めなかった.術後合併症なく退院し,術後1年6カ月現在無再発生存中である.
胆道癌は外科的切除が唯一の根治的治療法であるが,発見時には切除不能進行癌の状態であることも多い.このような初診時局所進行胆道癌に対するGC療法を用いたdown-sizing chemotherapyは,積極的な外科切除による切除率向上および胆道癌患者の予後改善に有用な治療戦略の一つである.